7月19日、第155回芥川龍之介賞と直木三十五賞の
選考会が行われ、大賞が発表されました。

各賞のノミネート作品、そして大賞の作者プロフィールや
あらすじなどをご紹介します！
Sponsored Link

第155回芥川龍之介賞

受賞作

コンビニ人間
著・村田紗耶香

コンビニ人間　あらすじ

36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、
完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、
私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は
「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。

現代の実存を問い、
正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。

村田紗耶香プロフィール

「コンビニ人間」著者の村田紗耶香さんは千葉県出身の36歳。

2003年に「授乳」で作家デビューを果たし、
群像新人文学賞優秀作を受賞しています。

その後も野間文芸新人賞、三島由紀夫賞を受賞するなど
作家として躍進していますが、驚くことに現在も週に3日
コンビニのアルバイトをしているそうです。

今回の受賞作「コンビニ人間」にも彼女のバイト経験が
活かされているようですね。

そんな村田さんは朝井リョウ、加藤千恵、西加奈子ら
作家仲間からは「クレイジー沙耶香」と呼ばれているそうです。

芥川賞の受賞に関しては

「奇跡のようで信じられずフワフワしています。
ずっと働いてきたコンビニ愛を作品にできたのは
良かったと思います。」

今後もバイトを続けるかどうかを問われると、店長と相談して
可能なら続けたいとコンビニ愛を強いのぞかせました。

芥川賞ノミネート作品

Sponsored Link

第155回直木三十五賞

受賞作

海の見える理髪店
著・荻原浩

海の見える理髪店　あらすじ

主の腕に惚れた大物俳優や政財界の名士が通いつめた伝説の床屋。
ある事情からその店に最初で最後の予約を入れた僕と店主との
特別な時間が始まる「海の見える理髪店」。

その他、人生の可笑しさと切なさが沁みる、大人のための
“泣ける”短編6本が詰め込まれた短編集。

荻原浩プロフィール

「海の見える理髪店」著者の萩原浩さんは埼玉県出身の60歳。

コピーライターを務めながら小説を執筆し、1997年に
「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞して
作家デビューしました。

その後も山本周五郎賞、山田風太郎賞など数々の賞を受賞。
著書も多数有しており、毎回作風をガラリと変えるなどたくさんの
引き出しを持っています。

直木賞にはこれまで5度候補に挙がり、今回念願の初受賞を
受けて荻原さんは

「ありがたいです。これで自分が変わるわけではなく、
明日も書こう、と思います」

と、喜びをあらわにしました。

直木賞ノミネート作品