今から約5年前2010年5月に打ち上げられた金星探査機「あかつき」。
当初12月には金星軌道に入る予定でしたが軌道の変更中にメインエンジンが故障し「あかつき」本来の軌道からは離れてこれまで太陽の外周を回っていました。
その金星探査機「あかつき」が12月7日姿勢制御用に残された最後の小型のエンジンを使い金星軌道への再突入に再挑戦します。
「あさつき」の金星軌道への挑戦とその結果についてお伝えします。
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これが最後のチャンス
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日の午前8時51分から20分かけてエンジンを噴射。
金星探査機「あかつき」は残りわずかとなった燃料を燃やしスピードを落としながら軌道を修正し、金星周回軌道に投入ほぼ予定通りの軌道にのせました。
金星探査機「あかつき」は当初の設計寿命4年半をすでに超えていてこの再投入ミッションのエンジン噴射にはたして絶えられるのかという懸念する声もありましたが見事にミッションを終え、現在は金星の高度約400km~約44万kmを楕円軌道で周回しています。
この成功に中村教授は
「こんなに堅固な探査機とは思っていなかった。(あかつきに)意外と頑丈だったねと声を掛けたい」
と、子どもを褒めるように嬉しそうに笑顔を見せていました。
金星探査機「あかつき」の金星探査ミッション
金星探査機「あかつき」は、金星の周回軌道から金星大気の観測を行うことを目的に2010年5月21日にH-2Aロケット17号機によって種子島宇宙センターから打ち上げられました。
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金星周回軌道投入前後での観測精度の違いを比較してみる
金星のモノクロ画像
【金星周回軌道投入前(Before)】
日本時間平成22年12月9日9:00ごろ撮影 金星高度約60万km付近
jaxa
【金星周回軌道投入(After)】
日本時間平成27年12月7日13:50ごろ撮影 金星高度約7万km付近
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金星の紫外線・赤外線の単色の画像
【金星周回軌道投入前(Before)】
日本時間平成22年12月9日9:00ごろ撮影 金星高度約60万km付近
jaxa
【金星周回軌道投入(After)】
日本時間平成27年12月7日13:50ごろ撮影 金星高度約7万km付近
jaxa
金星軌道へ再挑戦を応援するファンの声
あかつき あきらめない勇気をありがとう。 5年間待った軌道への再チャレンジ、みんなが応援してるからきっと大丈夫。行ってらっしゃい! pic.twitter.com/erOVUW4roS
— 直花 (@naoka7087) 2015, 12月 6
「あかつき」姿勢制御用エンジン噴射成功。すごい。がんばれ「あかつき」。#あかつき応援 — SG5LLB (@SG5LLB) 2015, 12月 7
そして、Our dreams will come true… 瞳、うるうるしましたよ・・・ 吉報の確定を待つ!! #あかつき応援 pic.twitter.com/WmCFnu2H7V — Koichi Inaba (@7N1GPI) 2015, 12月 7
成功はいつわかるのか
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は記者会見で「あかつき」の噴射が計画通り行われたこと予定の軌道に入ることは大変期待が持てると再投入はほぼ成功したという見解を述べました。
最終的な成功の成否は2日後の12月9日(水)に公表される予定です。
「あかつき」の行う金星の気象解析を通じて今後の地球温暖化対策に役立てられる日もそう遠くないなのかもしれませんね。