大阪・梅田にある「大阪駅前地下道」に
昭和23年より店を構える
老舗串カツ店「松葉」地下店。

大阪で働く人々にとっては、仕事終わりの憩いの場として
長年多くの客で賑わってきましたが、
阪神百貨店の建て替えに伴う拡幅工事により、
昨年9月で店舗の撤去を要求されていました。

しかし、いまだ営業を続ける松葉など5店舗に対し、
いよいよ大阪市は8日、
道路法に基づき店舗の撤去を求める
除去(撤去)命令書を交付しました。

この命令書は10日を期限としており、店舗の撤去がない場合、
大阪市は行政代執行で強制撤去に踏み切ると予想されています。

とうとう、この問題に終止符が打たれるのでしょうか・・・
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反発する老舗店、法的措置に踏み切る大阪市

阪神百貨店の建て替えに伴う「大阪駅前地下道」拡幅工事は、
阪神側が費用を負担しており、
一部ではすでに工事が始まっています。

完了予定は平成33年の春。

大阪駅前地下道は、飲食店だけでなく、
「アリバイ横丁」という名で親しまれていた各地のみやげ店、
古書店、薬局などが軒を並べていました。

道路管理者である大阪市は
これまで同地下道で営業する飲食店などに対し、
地下道の「道路占用許可」を1年ごとに出してきましたが、
今回の拡幅工事に伴い、昨年9月で
占用許可の更新を打ち切っていました。

市によると、更新打ち切りとなった昨年9月を
退去期限としていましたが、それ以降も
退去に踏み切らない店舗に対し、
不法占拠に当たるとして退去を求める
文書を配布するなどしてきました。

しかし「松葉」など飲食店街「ぶらり横丁」のそば店5店舗が
それに応じなかったため、法的措置に踏み切りました。

それに対し松葉側は、説明が不十分とし反発。
今年4月には市を相手取り、占用許可の更新を求めて
訴訟を起こし、大阪地裁に提訴しています。
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まだまだ惜しまれる「庶民の味」

これらの報道により、惜しむ人々が増えてか、
午後の帰宅ラッシュ時には「松葉」の前は行列ができるほどに。

新梅田食堂街には「松葉」の総本店があるため、
「この味が二度と食べることができない」
というわけではありませんが、
大阪駅前の一種の観光名所であっただけに、
寂しさを感じる人も多いはず。

同地下道では、ほとんどの店舗がすでに立ち退いている中、
最後の砦として踏ん張ってきた「松葉」など残りの5店舗に
正念場が迫ってきています。

「松葉」の移転先はいまだ未定のまま。
できれば、争いのない円満解決での店舗存続を
「松葉」ファンは望んでいることでしょう。