28日の東京株式市場では
日経平均株価は大幅に3日続伸しました。
前日の米株式相場が大幅高となったため、
買い安心感からほぼ全面高、
21日以降1週間ぶりの1万9100円台に回復です。
今回の中国株価暴落を背景とした
日本株価の下落について冷静に分析し、
今後の株価見通しを再考したいと思います。
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今の日本株式市場はどうなっているのか?
日本企業の業績は好調です。
円安による製造業の押し上げと
内需企業のインバウンド効果も重なり、
2015年の4~6月期決算で
日本企業全体の経常利益は
前年同比で2割以上増えました。
一方で、
中国の経済への先行き不安が強まっており
今後、通期業績の伸びが抑えられる
可能性が懸念されています。
28日の東京株式市場で、
日経平均は大幅に3日続伸し、
終値は561円高で、
今年2番目の上げ幅となりました。
8月21日以来5営業日ぶりに1万9000円へと
大台への回復を見せています。
米の4─6月期GDP改定値の
上方修正が好感し
前日の米株高を受け、
朝方から買いが先行。
自動車、電機などの輸出株が上昇、
原油相場の上昇も受けて資源関連株への
買い戻しが活発化しています。
個別銘柄では、
日本管財(9728.T)が続伸して、
年初来高値を更新。
27日には、
株式分割と実質的な増配への
配当予想の修正を材料視としたうえで、
9月30日現在の株主に対して、
株式の1対2分割を行うことを発表。
また分割後の期末配当金を
1株当たり22円としたため、
従来は1株あたり25円であることから、
実質的には、19円の増配となりました。
JAL(9201.T)、
ANAホールディングス(9202.T)などの
空運株は軟調。
東証1部騰落数は、値上がり1822銘柄に対し、
値下がりが61銘柄、変わらずが11銘柄でした。
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市場の不安要素は払拭されたのか?
ただ海外の不安要素は払拭されていないのが現状。
《不安要素その1》
中国経済への警戒感。
中国が9月1日に発表する
8月のPMI(製造業購買担当者景気指数)は、
3年ぶりに低水準へ悪化する見通しで、
上海総合指数.SSECがまた下値を示すとなれば、
日本株への売り圧力が強まると思われます。
《不安要素その2》
米利上げ時期。
4─6月期米GDP改定値の上方修正は
世界景気に対する減速への
懸念後退につながったものの、
「仮に米雇用統計などで
強い数値が出た場合、
これまでのフォワードガイダンスとの
整合性を考えると
9月での利上げ観測が強まる」
という声が多く聞かれ、
リスク回避の動きが広まることも
大いに考えられます。
テクニカルでは
「日経平均の戻りは7~8合目まで来た」
との声が出ていて、
8月21日~24日に空けた
マドの上限(1万9435円83銭)など
テクニカル上のフシが意識された、
安値で仕込んだ投資家の戻り売りや
利益確定売りが出やすい状況になり、
日経平均1万9000円を上回る水準では
買いの勢いが鈍るとの見方が濃厚。
そこでさらに警戒されるのが。。。
《不安要素その3》
海外短期筋の動きです。
東証が公表した
高水準に積み上がっている
空売りのほとんどが海外勢とされ、
短期の買い戻しが大半をしめていると
見られているため、
売買代金が膨らんだわけではなく、
短期的な自律反発の域であるとの見方が強く、
日本株が連日大幅高となり
戻りを試す展開となっているのが現状です。
今は、米株高、原油高、ドル高という
グローバルなリスクオン相場に乗っていますが、
短期的なリバウンドは限界に近づいています。
短期売買が強まれば、
変動が大きくなる相場が継続し、
そこに、万が一米国が
無理に早期の利上げなどに踏み切れば
日本市場だけでなく
グローバルな株式市場の低迷が
長引くと予想されます。
今後の日本市場はどうなる?
市場では今後も日経平均が
2~3%の範囲で上下に振れることが
予想されます。
中国経済の
ダウンサイドリスクが払拭できないとしても
米国の9月利上げ見送りが確認できれば
当面の市場環境は良くなると考えられます。
9月からの東京株式市場では、
日経平均.N225は急落後の戻り歩調に
一服感が広がる様相。
市場への過度な不安感は
ひとまず落ち着きを見せましたが、、
中国経済に対する懸念や
米利上げ時期をめぐる思惑は拭えません。
米経済指標の発表内容次第ではリスクオフが強まり、
再び下値をうかがう展開も想定され、
一気に強気に傾くことは厳しい状況です。
では、どうすればいいのか?
・足元は「日本株」で固め
・頭と尻尾はくれてやると割りきる
・下手なショートは打たない
・気長に優待を楽しみながら大バケを待つ
・ブレない信念で、変動を乗り切る
・今後の相場対策に準備する
結論から言うと、
「日本株は買い場」と判断します。
中国経済への過度な懸念と、
米国の利上げ強行の観測がなくなれば、
世界的割安となった株の
さらなる反発が見込めると
考えられるからです。
なぜなら、
日本株が急落した7月9日の騰落レシオが
82.3%まで低下したあと、
日経平均は7営業日で安値から
最大1735円の急騰を見せました。
今回も80%台に低下しただけでなく、
10日や6日など短期間の騰落レシオが
それぞれ売られすぎの感があります。
株価の大幅回復局面と同じパターン。
そのため、
短期的な株価反発がしばらく続くでしょう。
現状では株価を押し上げるような
起爆剤が見あたらないので
まずは海外市場の回復と
日経平均の1万9000円維持を
確認したいところです。
一方で、
「これまで高かった銘柄を安値で買うチャンス!」と
考えることもできます。
1万9000円までの下落場面は
押し目買いの好機でもあるのです。
下半期はどう狙う?
・米利上げの調整時期を狙う
・暴落を見つけたら割安水準で買い集め
・成長性のあるベトナム株にも注目
・中小型株、多種買いでリスク分散とバケ狙い
注目銘柄(国内)
・ドンキホーテホールディングス(東1・7532)
・西武ホールディングス(東1・9024)
・西日本鉄道(東1・9031)
・東日本旅客鉄道(東1・9020)
・アメイズ(福証・6076)
・三菱重工(東1・7011)
・NTTデータ(東1・9613)
・ANAホールディングス(東1・9202)
・武田製薬(東1・4502)
・大塚ホールディングス(東1・4578)
9月に取れるお得優待銘柄
*権利つき最終販売日 9月25日まで
・平和(東1・6412)
・東京一番フーズ(東1・3067)
・ヤマダ電機(東1・9831)
・山喜(東2・3598)