昨年9月から10月にかけて行われた国勢調査。
今回で20回目を迎える国勢調査は、新たな試みとして
インターネットでのオンライン調査を取り入れたことでも
話題になりましたね。
その調査結果が2月26日に発表されました。
2015年度の人口は調査始まって以来初の減少となり、
東京都への一極集中が進んでいることがわかる結果となりました。
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2015年国勢調査結果
調査結果によると、日本の現在(2015年10月1日時点)の人口は
1億2711万人。
2010年に実施された調査時よりも94万7000人もの減少が
見られています。
1920年の調査開始以来初となる人口減少に総務省は
「出生から死亡を引いた人口の自然減が大きくなっており、
人口減少局面にはっきり入ってきた」と説明。
総務省が毎月発表している推計人口では08年に総人口のピークを迎えていましたが、
2010年の国勢調査では在留外国人の増加などの影響で、05年比0.2%増でした。
男女別の人口は、男性は6182万9237人、女性は6528万810人。
人口の推移
年 | 人口(千人) | 5年間の人口増減 | 年平均 人口増減率 (%) |
|
増減数 (千人) |
増減率 (%) |
|||
1920 | 55,963 | – | – | – |
1925 | 59,737 | 3,774 | 6.7 | 1.31 |
1930 | 64,450 | 4,713 | 7.9 | 1.53 |
1935 | 69,254 | 2,679 | 7.5 | 1.45 |
1940 | 71,933 | 71,933 | 3.9 | 0.76 |
1945 | 72,147 | 780 | 1.1 | 0.22 |
1950 | 84,115 | 11,052 | 15.3 | 2.89 |
1955 | 90,077 | 5,962 | 7.1 | 1.38 |
1960 | 94,302 | 4,225 | 4.7 | 0.92 |
1965 | 99,209 | 4,908 | 5.2 | 1.02 |
1970 | 104,665 | 5,456 | 5.5 | 1.08 |
1975 | 111,940 | 7,274 | 7.0 | 1.35 |
1980 | 117,060 | 5,121 | 4.6 | 0.90 |
1985 | 121,049 | 3,989 | 3.4 | 0.67 |
1990 | 123,611 | 2,562 | 2.1 | 0.42 |
1995 | 125,570 | 1,959 | 1.6 | 0.31 |
2000 | 126,926 | 1,356 | 1.1 | 0.21 |
2005 | 127,768 | 842 | 0.7 | 0.13 |
2010 | 128,057 | 289 | 0.2 | 0.05 |
2015 | 127,110 | -947 | -0.7 | -0.15 |
2015年調査の日本人口を各国の人口(国連推計)と比較した結果、
日本の順位は2010年に調査した時と同じ10位。
11位のメキシコとの差は2010年時点で約900万人ありましたが、
2015年では10万人弱まで縮まっています。
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東京圏の一極集中
日本全体の人口減少がみられるなか、増加を維持したのは
東京、埼玉、千葉の東京圏と、愛知、滋賀、福岡、沖縄。
特に東京都の人口は1351万人と2.7%増え、東京圏の人口は
3613万人で5年間で51万人増加しています。
今回増加率が最も高かったのは沖縄の3%でした。
さらに今回の国勢調査の基づいて衆院小選挙区の
「1票の格差」を計算。
議員1人当たり人口が最も多い東京1区と、最も少ない
宮城5区を比べたところ、2.334倍の開きがありました。
最高裁は2011年以降、格差が2倍以上だった
3回の衆院選をいずれも「違憲状態」と判断しており、
法により格差を2倍未満に収めるよう求められています。
オンライン調査参加率は?
初となるオンライン調査を取り入れた今回の国勢調査。
その参加率はいかほどだったのでしょうか?
期間中のインターネット回答数は延べ1917万5769件。
前回の国勢調査の世帯数を基に計算すると
インターネット回答率は36.9%にのぼりました。
このうちスマートフォンからの割合は12.8%。
都道府県別にみると、一番インターネット回答が多かったのは
滋賀県の48.4%。
続いて富山県の45.7%、岐阜県の45.4%が続きます。
一方で意外にも少なかったのは東京都の26.0%。
最も少なかった地域は沖縄県の22.7%という結果となりました。
新しい試みに挑戦した国勢調査、オンライン調査は
全回答の約3割が参加し、成功だったと言えるのではないでしょうか?
豪雨に見舞われたりと大変な時期でしたが、2015年の国勢調査は
この度の結果発表を持って無事終了となります。