6月3日午後、沖縄県那覇空港で、離陸しようと加速中の
全日空機の前方をヘリコプターが
横切ったため離陸が中止に。
さらに、全日空機がまだ滑走路にいるにも関わらず、
日本トランスオーシャン航空機が着陸するという
二重トラブルがありました。
事故に発展しかねないこの重大インシデント、
なぜこのようなことが起きたのでしょうか?
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当時の状況
6月3日午後1時24分頃、沖縄県那覇空港で、
全日空機の前方を横切った那覇基地のヘリ。
このヘリには離陸許可は出ていませんでした。
このため全日空機の離陸は中止され、
日本トランスオーシャン機へも着陸直前に
管制官から着陸のやり直しを指示が出されましたが、
全日空機がまだ滑走路上にいるところに
日本トランスオーシャン航空機が後方から
同じ滑走路に着陸。
全日空機との距離は400~500メートルまで
接近するという事態に。
幸いにも、全日空機の乗客乗員83人、
日本トランスオーシャン航空機の乗客乗員44人に
ケガはありませんでした。
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なぜそうなったのか?
那覇空港は滑走路が1本しかなく、
同空港航空管制では、
すべての誘導を国土交通省那覇空港事務所が
担当しているとのこと。
那覇基地によると、パイロットいわく
「全日空機への離陸許可を自分に出たと誤認した」。
そして、日本トランスオーシャン航空では、
パイロットは「管制官から、着陸やり直しの指示を
受けたのは、着陸後だった。」と話す一方で、
「事実関係を確認中で、現時点でのコメントは差し控える」
と話しています。
気象庁那覇航空測候所によると、
当時の天候は晴れで、約25キロ先まで
見通せる状況でした。
運輸安全委員会は、この一連のトラブルを
事故につながりかねない重大インシデントと位置づけ、
航空事故調査官3人を派遣。
調査チームを設置し、原因を調査中です。
今後の対策
中谷防衛大臣は3日夜、「このような事案が
発生したことは大変遺憾で、原因究明については
国土交通省の調査に全面的に協力するとともに
、再発防止策を講じていきたい」と述べました。
そして、那覇基地の鈴木康彦司令も、
「細部の事実関係は調査中であるが、
本事案は重大な事故に直結する可能性が
あるものと受け止めている。今後の調査に
協力するとともに再発防止に万全を期したい」
とコメントしています。
あわや大惨事となるところだった今回のトラブル。
乗客が無事で本当によかったですね。