16日、気象庁は群馬県と長野県との境にある
浅間山で噴火が発生した模様だと発表しました。
規模はごく小さなもので、
これまでに被害情報は入ってきておらず、
噴火による地震なども発生していません。
2009年2月以来、約6年ぶりとなります。
浅間山は標高2,568メートルの活火山で、
その雄大な姿と、四季折々に変化する
美しい景観が人気のスポットです。
また、周辺には
軽井沢などの観光地が点在しており、
多くの人々が訪れています。
噴火の規模や、今後の活動はどうなるのでしょうか?
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噴火の規模は?-前兆は今年の4月下旬から
今年の4月下旬頃から、
浅間山では山頂火口付近直下のごく浅い場所を
震源とした火山性地震が増加していました。
また今月には、放出される二酸化炭素の量が
大幅に増加しているのが観測されており、
気象庁は、浅間山の火山活動が高まっている
可能性が高いとして、今月11日、
噴火警戒レベル2の火口周辺警報を発表し、
警戒を呼びかけていました。
16日も午前8時過ぎから火山性地震が増えており、
火山性微動と呼ばれる、マグマの動きなどを示す
ごく小さな震動が続いていましたが、
これが噴火の前兆だったと考えられています。
その後午前9時半頃には、
微量の灰のようなものが降ってきていることが確認され、
気象庁はこの灰を火山灰として判断し、
噴火が発生した模様だと発表しました。
通常噴火した際には、
空振と呼ばれる噴火に伴う
空気の振動が観測されますが、
今回は捉えられておらず、
正確な噴火の時間は
現段階では特定できていない、
ということです。
また、地下深くのマグマが上昇していることを
示すような地殻変動についても
観測されていないということです。
噴火は山頂火口で発生したと見られていますが、
周辺は雲に覆われているため、
噴煙などの様子は確認できておらず、
噴煙の高さや流れている方向なども
わかっていません。
ちなみに、現在の浅間山の火口のライブカメラの映像はこちら
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今後の噴火活動は?
噴火警戒レベル2とは、
火口からおおむね2キロを立ち入り規制しており、
その範囲で大きな噴石などが飛ぶ恐れがあるとしていますが
この範囲外であれば登山は可能です。
長野県小諸市にはここまで登れる登山道がありますが、
同市によると、道の閉鎖は考えていないとのことです。
今後も小規模噴火が続く可能性はありますが、
活発化する兆候は今のところ見られないとして、
気象庁は現在の噴火警戒レベル2のままとしていますが、
引き続き規制範囲2キロ以内には立ち入らないようにすることと、
噴火に伴った噴石が飛び散る危険性があるとして
警戒を呼びかけています。