人類初の火星コロニー建設プロジェクトを進める非営利企業
「マーズ・ワン(Mars One)」が6月6日、候補者に残った100人に対し、
全5日間にわたる選抜試験を実施することを発表。
最終的には24人が2026年に開始予定の火星への片道旅行に選抜される
こちらのプロジェクト、いったいどんな試験になるのでしょうか?
Sponsored Link
マーズ・ワン(Mars One)とは
2025年までに火星に人類初の永住地を作ることを目的に立ち上げられた
オランダの民間非営利団体「マーズ・ワン(Mars One)」。
テレビのリアリティー番組から一部出資を受ける予定である
このプロジェクトには当初、世界140か国から約20万人の応募が集まりました。
そして2013年12月30日、約20万人の移住希望者の中から1058人の候補者を選出。
この中には10人の日本人もおり、59歳の男性会社社長や30代の女性医学博士が
含まれていました。
2015年2月16日、さらに男女各50人の100人に絞られた候補者。
100人の中には、メキシコ在住の日本人女性シェフ(50歳)が含まれています。
最終的には全候補者から24人を選び、2025年には最初の4人が火星に住み始め、
その後、2年ごとに4人ずつ増やしていくことを予定したこの計画。
火星から地球に戻ることは現在の技術、そして資金的に不可能なため、
移住者は宇宙技術が発達し地球帰還の手段を得られるまで、基本的には
火星に永住することになります。
ゆえに「火星への片道旅行」とも呼ばれるこの計画。
有人飛行に先立って2018年5月には無人火星探査機を打ち上げ、
水分の採取方法の研究を予定しています。
Sponsored Link
5日間の選抜試験内容とは
マーズ・ワンは、今回候補者100人に対し40人まで絞るための選抜試験を
5日間にわたり実施することを発表。
「この5日間で、候補者らはさまざまな難題に直面する」と述べています。
- 候補者全員が直接顔を合わせるのが初めてとなる今回の試験で、
彼らのチームとしての能力が実証される - この5日間で、候補者らは意思決定や集団形成の場面で積極的な役割を果たすことになる
- マーズ・ワンは候補者らに、協調が可能とみなされる人員で構成されるチームに
自分たちをグループ化するよう求めている
先述の通りこの計画では地球への帰還は予定されていないため、
選抜メンバーは、小集団で生活し、水を探す、酸素を作る、
自分の食べ物を自分で育てるなど様々な能力が必要とされます。
片道旅行、すなわち火星へと置き去りにされることに等しい
今回のプロジェクトには批判も多いようです。
しかしマーズワンは、かつて欧州からアメリカ大陸の植民地へ
旅立った者たちはまさに「片道切符」で命を懸ける覚悟で向かったことを挙げ、
この人類最大のプロジェクトに自分の人生を懸けていいという
志願者は少なくないはずだと発言しています。
マーズワンプロジェクトが成功すれば、地球に住む我々は
新たな移住地を手に入れられることとなります。
今後の発表も気になりますね。