EU離脱の可能性があるとして世界から注目が集まっていたイギリス。
6月23日(発表は日本時間24日)に国民投票が行われ、
離脱票が投票総数の過半数を上回ったとの速報が入りました。
28カ国からなるEUから加盟国が脱退するのは初めてのこと。
また、イギリスの離脱発表が現在為替に大きな影響を与えています。
イギリスが離脱したことで与える影響など詳しくご紹介いたします。
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英国国民投票の結果速報
離脱派 | 1741万742票(51.9%) |
残留派 | 1614万1241票(48.1%) |
投票は現地時間23日午後10時(日本時間24日午前6時)に締め切られ、
午前7時(日本時間午後3時)過ぎに全ての開票結果が発表。
結果は離脱派が残留派を上回り。イギリスはEU初の加盟国脱退の運びとなりました。
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イギリスがEU離脱で円高に
イギリスの離脱票が過半数を占めたことで、今世界の為替市場が影響を受けています。
http://nikkei225jp.com
円高が急激に進んでおり、安倍晋三首相は為替介入も辞さない旨を示しました。
今回の英国国民投票が与える日本や世界への影響
これまでは残留派が強いとみられていた今回の英国国民投票。
しかし、蓋を開けてみれば離脱派が残留派を上回る結果となりました。
なぜイギリス国民たちはEUからの離脱を選んだのでしょうか?
その理由としてはEU加盟国の間の経済格差が凄まじいこと、
そしてEUからの移民などが挙げられます。
EUでは豊かな国は貧乏な国へ補助金などの名目で援助を行っています。
例えばスペインやギリシャの高速道路は、ドイツやイギリスのお金で作られています。
しかし、他の国の高速道路をいくら作っても、ドイツやイギリスには大した利益がありません。
さらにイギリスはEUにお金を出しているのに、EUからの補助金や研究予算で賄われた
イギリスの科学技術研究はたった8%。
イギリスとしては損でしかないと考える人も多いようです。
次に移民問題。
EU加盟国の国籍を持った人は、どの加盟国に住んでも働いても良いというルールがあります。
しかもビザも要りません。
そのルールは最初、働く意欲のあるものがより良い労働環境を目指し
経済が活性化することを願って作られたものでした。
しかし、実際には貧乏な国からお金持ちの国に人が大量に移動しただけ、
つまりは裕福なイギリスに移民が押しかけたのです。
移民が増えたことでイギリス病院や学校が対応しきれない、
家も足りなくなり、電車やバスは大混雑するようになりました。
加えてやってきた移民の大半は簡単な仕事しかできず、言葉も通じない、
ですがEUのルールで差別をしてはいけないとあるため、そういった人たちにも
通訳をあて、仕事を渡さなければならない。
このEUのルールは経済の発展に役立たせるどころかイギリスの財政を圧迫していったのです。
EU離脱を願う声がふくらんでいった背景には、以上のような理由があったようです。
今回のイギリス離脱によるイギリスへのデメリットはあまりないようで、
むしろ今まで国にやってきていた移民を受け入れる必要がなくなるため
経済が回るようになるのではないかといわれています。
また、世界経済への影響としては現在すでに表れている為替の円高が挙げられます。
この為替への影響はしばらく続くとみられ、原油価格の動きにも懸念が高まっています。
さらに、日本への影響としては、EU域内の貿易は現在関税がかかっていませんが
イギリスの離脱によって今後域内の国に輸出する際に関税がかかる可能性が。
このため、イギリスで製品を生産もしくは日本からイギリスを経由してEU各国に
輸出している企業への影響がありそうです。
世界を揺るがせたイギリスのEU離脱。
今後も注意深く見ていく必要性がありそうです。