8月5日からブラジルで開催中のリオデジャネイロ五輪。
3日目に行われた柔道競技で日本の大野将平選手が
見事金メダルを獲得しました。
日本柔道の強さを世界に見せつけた大野選手、
その強さの秘密は一体何なのか?
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大野将平の独特な大外刈り
大野将平選手は山口県出身。
階級は73kg級で身長170cmの選手です。
そんな大野将平選手の得意とする大外刈りには
通常の大外刈りとは違う点が2つあります。
ひとつは引き手(左手)で掴む場所が一般的な袖ではなく
わきの下あたりを掴んでいること。
もうひとつは軸足となる左足を1度ではなく2度踏み込むこと。
相手の上半身をがっちりと固め、返し技を食らわないように
対策された大野選手の大外刈りはしっかりと重心を相手に寄せられるため
成功率があがるそうです。
大野選手はこの技の秘密をあっさりと公開していますが、
その理由は「教えても真似できないから大丈夫」とのこと。
引き手でわきを掴むやり方は大野選手が中高時代に6年間在籍していた
柔道私塾「講道学舎」で徹底的にたたき込まれ、軸足の独特な踏み込みも
講道学舎で培ったもの。
年月をかけて作り上げてきた唯一無二の技はそう簡単に
真似できるものではありません。
誰にも真似できない武器を持っているという自信が
大野選手の強さを支えているのでしょうね。
礼を重んじる大野将平
大野選手は五輪の舞台でいくつ勝利を重ねても
他の選手のようにガッツポーズをしたり笑顔を見せることは
決してしませんでした。
金メダルを獲得した瞬間でさえも表情を変えず、
深々と礼をし、決勝の相手ルスタフ・オルジョフと
握手を交わし健闘を讃えあいます。
ようやく笑顔を見せたのは畳を降りて金丸コーチの顔を見た瞬間。
それでも手渡された日の丸をまとい、場内を少し歩くだけと
控えめな大野選手。
その理由は「心・技・体、すべてで外国人選手に勝つこと」という
彼の信念が大きく関係しています。
礼に始まり、礼に終わる。
相手への思いやりを忘れず、最高の柔道を見せることを目標としていた
大野選手は派手なパフォーマンスをせず、柔道の美しさを世界中に
見せることを第一に考えていました。
そのひとつとして大野選手は、試合開始前も誰よりも長く深く礼をしています。
かつては天理大時代に暴力事件を起こしたとして「暴力男」という
レッテルをはられてしまった過去を持つ大野選手。
しかし、誰よりも礼を重んじ、柔道を愛する姿にはそんな影は全く見えません。
彼の今後の活躍が楽しみですね!