第39回世界遺産委員会にて
「明治日本の産業革命遺産」の
世界遺産登録が決定した
興奮冷めやらぬ中、
2017年に向けた世界遺産候補が
新たに選出されました!
7月28日、文化審議会の特別委員会によって
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の
新たな登録候補に「宗像(むなかた)・
沖ノ鳥島と関連遺産群」を選出。
2017年の登録を目指し、来年2月までに
ユネスコへ推薦書を提出します。
Sponsored Link
宗像(むなかた)・沖ノ鳥島と関連遺産群
玄海灘にある沖ノ島や、福岡県宗像市
および福津市内に存在する宗像三女神を
祀る宗像大社などによる5つの遺産で
構成されている「宗像(むなかた)・
沖ノ鳥島と関連遺産群」。
4~9世紀頃に航海の無事を祈り
祭祀が行われるなど、自然崇拝の
信仰による遺跡が、ほぼ当時のまま
残っている点が評価され、
今回の決定に至りました。
遺産に含まれている文化財は
以下の通り。
宗像市
沖ノ島
宗像大社
・沖津宮
・中津宮
・辺津宮
・沖津宮遥拝所
桜京古墳
東郷高塚古墳
福津市
津屋崎古墳群
沖ノ島に今も残る風習
「神の島」や「海の正倉院」との異名を
持つ沖ノ島には、今も独特なしきたりが
残されています。
まず島には宗像大社より交代で神職が
1人で滞在し、島の守り人となります。
携帯電話の電波も届かない、周囲4キロを
海で囲まれた孤島での時間の使い方が分からず、
当初は境内の掃除ばかりしていたと語る
神職も。
島へ入る際には社務所横の浜で
衣服を脱ぎ、海に首までつかって禊を
しなければなりません。
このしきたりはたとえ冬でも
必ず行われるそうです。
他には、島で見聞きしたことを外に漏らしては
ならない「お言わず様」などがあり、
草木の一本でも持ち帰ることは禁じられています。
さらに島は「女人禁制」という決まりも。
沖ノ島では、数々の古いしきたりが今も
守り続けられているのです。
世界遺産暫定リスト入りした地域
ユネスコへの推薦件数は年に1件と
限られていて、今回決定した「宗像・
沖ノ島遺産群」以外には、
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」
(北海道・青森・岩手・秋田)
「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」
(新潟)
「百舌鳥・古市古墳群」
(大阪)
などの地域が候補に挙がりました。
これらの暫定リスト入りした地域の
推薦書原案や文化財の普遍的価値を
吟味した結果、「宗像・沖ノ島
遺産群」が一番高い評価を受け、
今回の推薦が決定しています。
Sponsored Link
来年の推薦は決定済み
ちなみに2016年夏に行われる世界遺産
登録委員会では、
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」
(長崎・熊本)
の登録が審議されます。
こちらの遺産に含まれている文化財は
以下の通り。
長崎県内
長崎市
大浦天主堂出津教会堂と関連遺跡
大野教会堂
南島原市
日野江城跡
原城跡
佐世保市
黒島天主堂
平戸市
田平天主堂
平戸島の聖地と集落
北松浦郡小値賀町
旧野首教会堂と関連史跡
南松浦郡新上五島町
頭ヶ島天主堂
五島市
旧五輪教会堂
江上天主堂
長崎県外
天草の﨑津集落
日本の貴重な遺産たちの価値が
世界に認められ、世界遺産として
登録されることを願ってやみません。