鎌倉の観光名所として知られる
国宝の鎌倉大仏。
2016年1月13日から3月10日までの
約2カ月間に渡りクリーニングや
修理を行うことが決定しました。
足場を組み、全体にカバーを
かけてしまうので、その期間は
拝観ができなくなるとのこと。
鎌倉大仏、テレビなどで見たことは
あるけど実はよく知らない…という
方のために、簡単にまとめてみました。
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鎌倉大仏の歴史
神奈川県鎌倉市長谷にある、浄土宗の
寺院、高徳院に存在する鎌倉大仏
(阿弥陀如来像)。
史料が乏しいために開山・開基の時期は
不明とされていますが、鎌倉幕府
第三代執権である北条泰時の晩年に
制作が開始されたという説があります。
その際の大仏は木造で作られていましたが、
寛元元年(1243年)に大仏開眼(仏像の眼を
書き入れる儀式)を行った後、わずか4年で
暴雨風により倒壊。
改めて金剛の大仏が制作されることになります。
かつて鎌倉大仏と共にあったとされる
大仏殿は1300年代から1400年代にかけて
度重なる台風や津波によって消失。
そのため鎌倉大仏は露座の大仏と
なってしまいました。
2004年2月、「鎌倉大仏殿跡」として
境内一帯が国の史跡に指定されています。
かつては金箔貼りだった大仏
高さ約11.39メートル(台座含まず)、
重量約121トンの巨大な鎌倉大仏には、
かつて金箔が貼られ、金色に輝いて
いたそうです。
奈良の大仏が金メッキを施されていたのに
対し、金箔を貼るのはとても費用のかかる
作業。
鎌倉大仏に金箔が施された理由としては、
大仏作成に使われた銅に含まれている
鉛の含有量が高く、銅の純度が低かったため
金メッキは困難だったからと分析されています。
鋳造の際に出来た顔の継ぎ目部分も金箔に
よって隠され、全身が金色の輝きを放つ姿は
素晴らしい美しさだったのではないかと
噂されています。
猫背なのは当時の流行?
鎌倉大仏は奈良の大仏などに比べると
ややうつむきが深く猫背気味。
また、頭も少し大きいようです。
これは鎌倉時代は頭が大きく、
猫背スタイルな仏像が流行って
いたため。
この仏教彫刻が鎌倉時代を象徴している
として、国宝に指定されています。
鎌倉大仏の胎内拝観
鎌倉大仏は内部の拝観も可能。
たったの20円で入ることができます。
(※高徳院の拝観料が別途必要)
この拝観は「胎内拝観」と呼ばれ、
鋳造した際の木枠跡やパーツのつなぎ目の
処理など、鎌倉大仏がどのようにして
作られたのかを窺い知ることができます。
また、首のくびれ部分には昭和に行われた
強化プラスチックによる補強の跡が
見えます。
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拝観料・拝観時間
拝観料
個人 | 団体(30名以上) | |
一般 | 200円 | 170円 |
中・高校生 | 150円 | |
小学生 | 150円 | 100円 |