新春の恒例行事である「開門神事福男選び」が、
今年も1月10日に行われました。
毎年兵庫県の西宮神社で行われるこの行事、
今年は開催日が日曜だったこともあり、
午前6時という早朝の開始にも関わらず
約6000人もの方が集まりました。
その6000人の中から、今年の一番福をつかみ取った
いったい誰なのでしょうか?
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2016年の一番福は16歳の学生
午前6時の開門と同時に、一斉に西宮神社本殿を目指して
約230メートルの距離を疾走する参加者たち。
今年誰よりも先に本殿にたどり着いたのは、なんと
まだ16歳の学生、水田道成さんでした。
水田さんは6年一貫教育を行う神戸大学付属中等教育学校に
通う4年生。
陸上部に所属しており400メートルを中心に活動、
100メートルは11秒7で走るランナーです。
開門神事福男選びには今年で3年連続3回目の出場。
くじ引きで決まるスタート順には恵まれず、43番くじでの
出発となりましたが、見事なダッシュとコーナーワークで
一番福をつかみ取ることができました。
「これで自信をつけて次は陸上の大会で成績を残したい」と
意気込みを語る水田さん。
福男パワーでぜひがんばっていただきたいですね!
また、福男は三番福までが本殿で表彰。
二番福は愛知県岡崎市からお越しの会社員、丹羽孝之さん。
三番福は地元西宮市久保町に在住し、幼いころから毎年
参加してきたという会社員、松下彰太さん。
このお三方の福にあやかろうと他の参加者や参拝客らが
握手や記念撮影を求めていました。
みなさん本当におめでとうございます!
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開門神事福男選びとは
十日えびすに合わせて行われる開門神事である
開門神事福男選び。
商売繁盛の神様「えべっさん」を奉る総本山、
西宮神社にて毎年1月10日午前6時に開門されています。
そもそもなぜ神社の門が閉じられるのかと言うと、
前日9日の宵えびす深夜には居籠(いごもり)という儀式が
行われるため。
9日深夜12時にはすべての門が閉ざされ、十日えびす大祭に
備えて身を清めて心を静める、室町時代より行われている
厳粛な儀式です。
そして10日午前6時の開門とともに、大勢の参拝客が
一斉に本殿目指して猛ダッシュ。
一番福をつかみ取るために駆け抜けるその姿は「走り参り」と
呼ばれ、西宮神社ならではの開門行事として親しまれています。
福男が三番福まで認定されるようになったのは昭和十五年ごろから
と言われており、それまでは一番福のみが認定されていました。
福男に選ばれた3名は認定証・御神像・副賞と特別な半被が
授与されます。
副賞でいただけるのは米やお酒、焼き鯛など。
あくまでも神事のひとつですので、当然ながら賞金はありません。
それよりもきっと福男の栄誉が何よりのご褒美でしょう。
スタート位置はくじ引きで
現在、最前列の赤門前からスタートできる権利は
くじ引きで決められています。
開始場所を決めるくじ引きに参加することができるのは
1500人限定。
これは先着順となっており、9日午後10時より受付を開始。
10日午前0時よりくじ引きが開始されます。
このくじ引きの当たりには赤と青があり、赤は赤門前の
最前列Aブロック。
一番福をつかみ取る絶好のチャンスで、108本の赤当たりがあります。
青は赤の後ろのBブロック、こちらは一番福になることは
なかなか難しい位置になりますが、祭りの熱気と疾走感を味わえる
場所となっています。
その他はずれの方はどちらのブロックにも入れないため、
係員の指示に従い所定の位置につきます。
女性でも参加できる?
開門神事福男選びとの名前から、男だけの行事と思われがちですが
実は女性でも参加可能です。
実際に参加されている女性ももちろんたくさんいらっしゃいます。
しかし、全力の競争である以上、やはり女性に不利な点が多く
過去に女性が福男(女性の場合、福女と呼ばれます)に
選ばれたことはありません。
もしも福男に女性が選ばれることがあれば、それは史上初のこと。
「我こそは!」という女性は、来年ぜひとも参加してみては
いかがでしょうか?