東日本の地震などで、
免震・耐震などという言葉を
よく聞くようになりました。
実際私も3.11の時は、
東京都内にいましたが、免震構造のため、
ビルがぐにゃぐにゃになっていたのを
思い出します。
その免震を支える1つの部品が
免震ゴムと呼ばれるものです。
本来生命を支えるための免震ゴムが
今回は問題になっています。
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免震ゴムが性能不足に
今回問題になっているのは、
東洋ゴム工業という会社の子会社が
製造している免震ゴムです。
免震ゴムは、ビルの基礎部分に取り付けて、
地震が起こった時に揺れを吸収する部品です。
当然ながら生命を支える重要な部品ですので、
商品を出荷するためには、国土交通省が決めている
基準をクリアする必要があります。
例えば、
・温度変化に対しての強さ
・強度・頑丈さ
・揺れの吸収
など、8項目にわたります。
今回、この基準がクリアできていないまま
製造・出荷されていたことが発覚してしまいました。
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自分の建物は大丈夫なのか?
そこで心配になるのは、
自分が今住んでいる建物、
働いている建物は大丈夫なの?
ということですね。
今回基準をクリアしていない
免震ゴムが使用されている建物は、
全部で55棟あるということです。
現時点では、建物の安全性が検証されない限り
この55棟の建物を公開できないと
会社は発表しています。
この建物の所有者には、会社の方から
個別に連絡を実施されます。
その後、再度安全性をチェックして、
問題がある場合は、免震ゴムを交換する
という対応がとられます。
それでも不安という方は、
こちらのお問い合わせ番号に
連絡すると確認することができます。
■東洋ゴムの相談窓口
0120-880-328■公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談窓口
0570-016-100
免震ゴム問題が起こった原因は何?
免震ゴムには、国土交通省が定める
8つの項目をクリアする必要があります。
その中の1つに、性能のばらつきを10%以内に抑える
という項目があるそうですが、
その項目をクリアできるように、
担当者がデータを改ざんしていた
ということが問題です。
なお、ゴムは天然の素材であるため、
性能にばらつきが出てしまうのは仕方がないそうです。
しかし、こうした性能なため、
そのため国土交通省が定めている
とも言えます。
今回このデータを改ざんしていた
ということで、非常に問題が大きくなりそうです。
一部の報道では、この会社では
1人の担当者にこのデータの管理を一任していた
ということで、すぐに改ざんに気付かなかった
というのも大きな問題になった要因の1つかもしれません。
実際、担当者が異動になり、
今回の問題が発覚したという経緯があります。
この問題で、国土交通省は東洋ゴムの
免震ゴムの認定を取り消したそうです。
ともあれ、人の命に関わる問題のため、
こうした管理は徹底して欲しいですね。
この事件で、他の会社も自社の管理体制を
改善するきっかけになることを祈ります。