今日本が一番恐れている南海トラフ。
南海トラフが引き起こされた場合の被害の大きさは
かなりのものとされており、先日の熊本の一件もあり
注目しされています。
そんな南海トラフの海側のプレートが陸側に入り込んで蓄積された
「ひずみ」の分布図を海上保安庁が発表。
海底の観測器による実測値を使った図が作成されたのは
初めてのことで、想定以上の大きなひずみも確認されています。
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南海トラフひずみ実測分布図
海上保安庁では平成12年度より観測器を海底に置き、
ひずみがたまる陸側と海側のプレート境目の動きを測定していました。
また平成23年度よりはさらに観測点を増設。
年間数センチメートルという微小な動きを海底で観測するのは極めて難しく、
長年にわたって観測し続け、ようやく分布図の作成に至りました。
今回明らかになったひずみの場所は、ほとんどが政府が南海トラフの震源域として
想定する範囲内でした。
しかし、想定震源域の南西側にあたる愛知県沖や、1940年代に起きた
2つの震源域から南西側に延びる四国沖にも、大きなひずみが
広がっていることが確認されています。
まだひずみの分布と地震の詳細な関連性はわかっていませんが、
注意深く見ていく必要性がありそうです。
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海底での観測の仕方
観測に用いられた手法はGPS-音響測距結合方式。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/
測量船を中継させ、海上でのGPS測位と海中での音響測距を
組み合わせた方法です。
今回の測定により今まで陸からの分析ではわからなかった部分が明らかになり、
南海トラフのメカニズム解析に大いに役立ちそうです。
南海トラフとは
https://ja.wikipedia.org/
四国~静岡県の南の海底にある水深4,000m級の深い溝のことを
南海トラフと言います。
北西のフィリピン海プレートと大陸側のユーラシアプレートが衝突し、
下に沈み込んでおり、非常に活発かつ大規模な地震発生帯です。
ひとたび南海トラフが起これば、その犠牲者は33万人にも及ぶとみられています。
以前は2014年中に起こると予測されていましたが、2016年現時点まで
はっきりとした予兆などは見られず。
発生時期は数年後から数十年後くらいになると思われていますが、
確実な予想はたてられていません。
自然災害はいつ襲ってくるかわからないものだからこそ、
できる限りの予測を立てて被害が出ないようにしたいですね。