昨年12月から大量死が問題になっていた、
東京都江戸川区の葛西臨海水族園のクロマグロ。
3月24日以降は1匹だけになってしまっていた
メインの水槽「アクアシアター」に、
21日夜、クロマグロ約80匹が搬入され、
元気に水槽内を回遊する姿を見せています。
水族園では、新たに仲間入りした
クロマグロの一般公開が
22日より再開されました。
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東京都知事がクロマグロ追加搬入を発表
6月12日、東京都の舛添要一知事が
今回の クロマグロの追加搬入を発表しました。
新たに仲間入りしたクロマグロは、
高知県の海で養殖されていたもので、
体長は80~90センチ、体重は10~13キロ。
選ばれたクロマグロは、
昨年の春ごろに生まれ、
時期的にも大きさ的にも、
最も生存率が高いと
されています。
さらに今回からは、
マグロに「壁」があることを認識させるため、
水槽のアクリル板に黄色いテープを貼り付けることにより、
衝突して死ぬことを防ぐ措置が取られました。
これは、マグロを生きたまま
船や車で運ぶ際にも使われている措置ですが、
水槽に施してしまうと、
外から見たときに、
テープが檻の様に見えてしまい、
マグロが回遊する姿が
見にくくなってしまいます。
しかし、マグロが死ぬことを防ぐためには
仕方がない、と
水族園の関係者は話しています。
また、明暗による環境変化をつけないよう、
夜間も照明を点灯する措置も
取られています。
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クロマグロ大量死の原因は未だ不明
2014年12月から葛西臨海水族園では、
クロマグロ・スマ・ハガツオが相次いで死にはじめ、
クロマグロは3月24日に残り1匹に、
スマ・ハガツオに関しては1月に全滅しています。
水族園では、専門家に依頼して調査を進めていますが、
大量死が始まった時期に
水槽周辺で行われた
工事の騒音や振動などの環境要因や、
水槽に衝突したことなどによる
背骨や頭蓋骨の骨折、
一部の魚から検出されたウイルスが
原因とされていますが、
その種類は未だ特定されておらず、
依然、大量死の原因はわかっていません。
そんな中ですが、
水族園ではマグロに近い種類の魚を水槽に入れて
段階的に観察を続けており、
水質などに異常が見られないことから
マグロの飼育を再開することが決定されました。
さまざまな措置が施されてのクロマグロの飼育開始。
水族園は今後も専門家などと協力して
死因の調査を続けていくとしています。
約半年ぶりに群れで泳ぐクロマグロの回遊姿は、
来場客の大きな注目を集めそうですね。