5日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は無人探査機「ニュー・ホライズンズ」がとらえた冥王星の最新画像を公開しました。
冥王星の地形があたかもそこにあるように驚くほど鮮明に撮影された画像には氷原「スプートニク平原(Sputnik Planum)」や「アルイドリーシー山(The al-Idrisi mountains)」がCGの加工かと思ってしまうほどにくっきりと映し出されています。
過去に見たこともない高精細な冥王星の美しい画像をとくとご覧ください。
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ニューホライズンズが捉えた冥王星最新画像
こちらが、冥王星から約8万キロ地点からニューホライズンズが撮影された画像の数々です。
スプートニク平原(Sputnik Planum)
スプートニク平原(Sputnik Planum)は、冥王星の赤道近くにあるハート形の氷原で、「トンボー領域(非公式)」とも呼ばれています。
この氷の平原はのっぺりとしたもちのような広がり、ハート型に見える氷の幅はおよそ20kmほどと推定され、なぜこの一帯だけクレーターなどの大きなくぼみがまったくないほかの地形とは異なった地形になったのか、まだ解明されていません。
今回撮影された画像によって、解き明かされるであろう研究結果の報告に期待がかかります。
NASA
モンテス山(Norgay)
標高3500メートルもある富士山級の山々が連なるモンテス山(Norgay)は、今から約1億年前に形成されたものと考えられ、現在も成長を続けていると考えられています。
冥王星は地質学的にも活発な活動を行っていてる可能性もあるとして、現在もNASAによる観測と研究が続けられています。
NASA
NASA公開ニューホライズンズ動画
この動画は、2015年7月14日にNASAの探査機ニューホライズンズが新たに撮影した冥王星の地平を鮮明に撮影した画像で構成されています。
NASAの探査機ニューホライズンはこのたび、冥王星へ急接近し77-85mという解像度で冥王星の表面の撮影に成功。
画像には、さまざまなクレーター、山岳・氷河の地形が撮影されており、科学者ならずとも冥王星の持つ複雑さ美しさと魅力に息を飲むことでしょう。
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この画像がどれほどすごいのか?
アメリカ航空宇宙局(NASA)はこれまでも金星や火星への接近飛行や撮影をずっと試みてきましたが、金星や火星への撮影を続けて20年経った今でもこれほどのクオリティを持った写真撮影には一度も成功することができませんでした。
From @NewsfromScience: Vote on the scientific breakthrough of the year. Pluto is a finalist. https://t.co/yKQKn9r4j7 pic.twitter.com/iB1TLiAwkV
— NASA (@NASA) 2015, 12月 4
それが、このニューホライズンズの撮影では、たった5カ月でこれだけの撮影が達成できただけでなく冥王星のクレーターや氷原山の峰々まで鮮明に写すことに成功したことに研究者たちも「これは今後数十年で見ることのできる最高の冥王星接写となるだろう」と自身の興奮を隠せない様子です。
You’ve never seen Pluto like this! @NASANewHorizons returns sharpest views yet! Take a look: https://t.co/zVDRXWuQhm pic.twitter.com/iK4OJKeLUE — NASA (@NASA) 2015, 12月 5
NASAの研究員たちもこれほどまで熱狂させたこの映像からこれからどんな発見が生まれるのか楽しみでしかたがありません。
人類の技術の発展とともに、これからも冥王星だけでなく数々の宇宙の謎が解き明かされると思うと胸が高鳴るばかりですね。