うがい薬の代名詞として知られる「イソジン」。
そのブランドを、イソジンうがい薬販売元である
明治ホールディングス傘下のMeiji Seikaファルマが
2016年3月に手放すことが明らかになりました。
50年以上に渡って親しまれ続けてきた主力ブランド、
どうして今になって手放すことになってしまったのでしょうか?
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米国製薬会社とライセンス契約の解消
この度明治ホールディングスがイソジンを手放すことに
なった原因は、「イソジン」商標を持っている
米国の製薬会社ムンディファーマがライセンス契約の
解消を求めたため。
明治でイソジンのマーケティングを担当してきた秋田康一郎氏は
「イソジンブランドを手放すのは本意ではない」と胸の内を
明かしています。
イソジンうがい薬と言えばカバくんのイラストでお馴染みの
明治の主力商品。
1961年に医療用医薬品の消毒剤を発売し、1983年に
一般医薬品としてうがい薬が販売されました。
今や目印となったカバくんは1985年からの登場。
テレビCMや、小学校など教育機関でのうがい教室を通じて
「うがい薬といえばイソジン」を定着させてきました。
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ムンディファーマの日本進出
この度ムンディファーマがライセンス解消を求めたのは、
自社ブランドの日本展開を決断したことにあります。
ムンディファーマはこれまで慢性腰痛やがんによる痛みの治療薬を
欧米で販売してきましたが、昨年ごろより日本への進出を決定。
そのため明治との契約を打ち切り、イソジンを自社商品のみとして
日本へ売り出す計画のようです。
契約解消に伴い、ムンディファーマは来年3月末より
「イソジンうがい薬」など一般医薬品、そして8月初めに
「イソジンガーグル液」などの衣料品医薬品の製造販売
承認を明治から引き継ぐこととなります。
また、対する明治は現在販売中のイソジンうがい薬と全く
同じ中身の商品を「明治うがい薬」と名前を変えて販売。
トレードマークのカバくんは明治が引き続き使用し、
ムンディファーマは新たにカバのようなキャラクターを
立てるとのことです。
来年4月からは中身が全く同じカバのキャラクターを
トレードマークとした2種類のうがい薬が販売開始。
慣れ親しんだ明治か、イソジンの名を持つムンディファーマか。
消費者はいったいどちらを支持するのでしょうか?