今年2016年より国民の祝日に追加された「山の日」。
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」という
趣旨のもと生まれました。
山に関する祝日は世界でも初めてのことで、山の多い日本ならではの
この祝日、海外からも大きな注目を集めているようです。
とはいえ、まだまだ国民からの認知度の低い山の日、
制定までの流れについてまとめてみました!
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山の日とは
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」という
趣旨のもと制定された山の日。
国民の祝日として「山の日」をつくろうという取り組みが
スタートしたのは2010年の4月でした。
山の日の制定のため連携した山岳団体は次の5つ。
・日本体育協会に所属し47都道府県の山岳連盟(協会)を統括する「日本山岳協会」
・主として職場や地域の登山グループをまとめた「日本勤労者山岳連盟」
・個人会員のクラブ組織で各地に支部を持つ「日本山岳会」
・山岳ガイド、自然ガイドのプロ集団である「日本山岳ガイド協会」
・山岳環境保護活動を行う「日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト(HAT―J)」
こちらの団体らの尽力により、制定の運びとなりました。
5団体に加盟している人の数は合わせて10万人。
日本の登山人口が1000万人と言われているため、組織自体の
規模はそんなに大きくはありませんでしたが、山の日を作るために
リーフレットの配布など地道なアピールを続けていました。
そして2013年4月10日、超党派の国会議員による「山の日」
制定議員連盟が設立。
制定議員連盟は11月22日の総会でお盆休みにつながる
8月11日を「山の日」とし、年が明けた2014年5月に正式に
制定されました。
山岳5団体の悲願であった「山の日」誕生、そして世界的に見ても
山に関する初めての祝日が生まれた歴史的な瞬間となりました。
第1回「山の日」記念全国大会
本日は初めての山の日を祝して記念のイベントも行われています。
今年は長野県上高地で行われていますが、今後場所を変えて
開催していくとのこと。
こちらのページでは山の日記念全国大会の様子をライブ中継しています。
記念式典や行事などが行われていますので、興味のある方は
チェックしてみてくださいね。
第1回「山の日」記念全国大会 in 上高地 インターネットライブ配信
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記念切手の販売も
また、山の日制定を記念した記念切手も販売開始されています。
大雪山(旭岳)・エゾナキウサギ・岩手山・コマクサ・槍ヶ岳・
ヤリガタケシジミ・大山・ダイセンキスミレ・くじゅう連山・ホオアカが
プリントされた切手となっており、背景には富士山とシャクナゲが
あしらわれています。
価格は1シート820円。
全国の郵便局の他、オンラインの切手ショップからも
お買い求めいただけます。
なぜ2016年から開始?
2014年には制定されていた山の日。
しかし実際に祝日となったのは2016年からとなりました。
なぜ2年間も間が空いたのでしょうか?
その理由として考えられるのは、まずは国民への影響。
お盆休みとつながっているとはいえ、やはり祝日が増えることで
影響が出る企業も多く存在します。
2年間かけて祝日が増えることを知らせていくことで、
そういった影響を少しでも緩和させる狙いがありました。
続いて年間カレンダーへの影響。
毎年カレンダーは2月には翌年のものが作成されているとのこと。
つまり山の日が制定された2014年5月には2015年分の
カレンダーはすでに刷られてしまっています。
そのため、カレンダーへの山の日差し込みが間に合わず
2016年からの施行となった可能性が高いとみられています。
6月ではなく8月になった理由
山の日の候補には実は祝日がない6月も挙がっていました。
しかし6月は反対意見が多かったために祝日にはならなかったとのこと。
8月はお盆休みがあるため、大体の企業ではお休みの多くなる時期。
そのため社会的影響が少ないと考えられていました。
今まで祝日のなかった6月にいきなり祝日を作ってしまうことで
仕事への影響が出ることを考慮し、山の日は8月になりました。
また、夏はレジャーで山登りにぴったりのシーズンということもあり
イベントなども打ちやすく、やはり6月よりも8月の方が都合がよかったようですね。