現在施工デザインについて物議を呼んでいる新国立競技場。
建築家の槙文彦氏らのグループが提案している
新国立競技場のデザイン見直し案に対して
下村博文文部科学相が22日の記者会見で
「前向きな提言であり、謙虚に耳を傾けた上で最終判断したい」と延べ
一部意見を取り入れること検討する考えを示しました。
いままで計画が白紙に戻るような意見に否定的でしたが、
前向きな姿勢を示したのは今回が初めてで
「1週間くらいで最終決定しなければならない」と話しいて、
新国立競技場の整備問題が月内にもようやく決着するようです。
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以前の国立競技場
以前の国立霞ヶ丘陸上競技場(旧国立競技場)では
1964年に行われた東京オリンピックでメインスタジアムとして使用されました。
その後もラグビーの試合で使用されたり
元旦に行われる“天皇杯全日本サッカー選手権大会” の決勝戦や、
“全国高等学校サッカー選手権大会” で
使用され「高校サッカーの聖地」と呼ばれ、
最近では音楽イベントの会場として
使用されるなどスポーツ以外の会場としても
親しまれていた競技場でした。
しかしサッカーのW杯や、世界陸上などの
国際的なスポーツイベントの会場として使用するには、
・トラック数が少ない
・観客席の3分の2が屋根で覆われていない
など会場の設備の面が理由で会場から外れてしまっていたことから
2020年の東京オリンピックでは
新しくメイン会場を建設する事になったようです。
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決定当初のデザインは宇宙船のようだった?
新国立競技場ザハ氏デザイン案
jpnsport.go.jp
新しく国立競技場を設計をする事が決定し
多数のコンペ作品を見事勝ち抜いたのが
ザハ・ハディト氏がデザインした案。
まるで「宇宙船が舞い降りた」とも形容され
本人も“最先端の都市、東京にふさわしいダイナミズムを表現した”
と流線形の未来的デザインが特徴的な建築仕様で
奇抜とも言えるデザインから決定当初から賛否両論が分かれる作品でした。
なぜ今になって見直し案が?
見直しが言われている理由は大きく分けて2点。
・建設期間の大幅な遅れ
・多額の予算オーバー
この2つが大きな足かせとなっているようです。
実際に設計デザインの募集時には予算が1300億円だったのに対し、
決定後には3000億円にはね上がり、修正後も2500億円はかかるといわれています。
全然予算足りていないですね。。
建設計画も2014年7月に解体工事が開始される予定だったものが
入札の不備などで大幅に遅れ、8ヶ月近く遅れての開始など
完成ができるのかといった問題視する声が出ています。
どのようなデザインになる?
先述した、槙氏のグループは、ザハ氏のデザインで
屋根を支える2本の巨大なキールアーチ構造が
巨額の建設費と工期の長さにつながっていると主張しています。
フィールド部分を覆う開閉式屋根をやめ、
客席部分を覆う形にすることで整備費用を抑えることが可能として、
完成時期についても当初の予定通り
「(2019年の)ラグビーW杯に間に合う」との見通しを示していますが
ザハ氏のデザインのままいくのか、
槙氏のグループが提言しているデザインになるのか
どのような決断になるか目が離せない日が続きそうです。
槇氏グループによる代案イメージ図