安倍晋三首相は平成29年4月に予定していた
消費税10%への増税時期を平成31年10月まで
2年半延期する方針を固めたと発表。
これまで「リーマンショックなど重大な事態が起きない限り
予定どおり実施する」と言われてきた消費税増税。
「世界経済の危機」を理由に発表された先送りが、
与野党内で物議を醸しています。
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増税先送り 6月1日に正式表明
30日、都内ホテルで麻生太郎副総理兼財務相と
約3時間にわたって会談した安倍首相。
増税延期に対し慎重だった麻生副総理の納得を
得られたことで、増税延期について通常国会会期末の
6月1日に正式表明。
夕方にも記者会見が開始され、伊勢志摩サミットで
議論された内容を踏まえて増税再延期の理由を説明、
32年度には国の基礎的財政収支を黒字化する
目標はそのままに、課題となっていく財源確保などについて
語られる模様です。
また、参院選は「6月22日公示-7月10日投開票」の
日程で最終調整。
野党は選挙戦で経済失政への批判を強める姿勢を
とっており、アベノミクスは失敗だったかという点が
論点となりそうです。
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「リーマン前」は言ってない?
今回の増税延期にあたり、キーワードにもなっていた
「リーマン前」という安倍首相の発言。
しかし実際には「リーマン直前に北海道洞爺湖サミットが行われたが、
危機を防げなかった。その轍(てつ)を踏みたくない」と発しただけであり
「リーマン前に似ている」との発言はなかったと世耕弘成官房副長官が
発表しています。
首相自身も30日の自民党役員会にて「全くの誤りだ」と指摘。
このことについて世耕弘成官房副長官は「(当時は)解説的に述べた。
少し言葉足らずだったかもしれない」と釈明しました。
少し過激な言葉にすり替わってしまったにしろ
「世界経済の危機」を感じていることは確かであり、
先送りの意思が固められた消費税の10%への増税。
記者会見でどのような説明がなされるのか、国民の理解を
得られるのかに注目が高まります。