5月30・31日、山形県天童市の天童ホテルで第五局目が行われた
第74期将棋名人戦七番勝負。
挑戦者の佐藤天彦八段が羽生善治名人に通算4勝1敗で
タイトル奪取に成功しました!
この度名人の位についた佐藤天彦八段とは
一体どんな人なのでしょうか?
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羽生名人を下した佐藤八段
約80年の歴史がある現行の名人戦。
2002年の森内俊之九段が名人を獲得して以降、
羽生・森内の2強で争ってきたこの闘いに新しい風を
送り込んだのが佐藤天彦八段です。
http://syouginews.com/
佐藤八段は福岡県出身の28歳。
中田功七段の門下生として腕を磨き
2006年にプロ棋士としてデビューして以来、
負けなしのデビュー9連勝を飾るなど実力は十分。
新人王戦では2度の優勝を果たすなど、
近年さらに目覚ましい成長を遂げていました。
羽生名人には昨年夏に一度王座戦で挑戦しており、
その際は2勝3敗で敗れています。
今回は名人位でのリベンジを果たした形になりましたね。
今年4月に発表された第43回将棋大賞では、敢闘賞、最多対局賞(59局)、
最多勝利賞(41勝)、連勝賞(15連勝)の各賞を受賞。
今最も注目され、勢いがあるプロ棋士の一人です。
佐藤八段の棋士仲間の間でのあだ名は「貴族」。
名付け親は佐藤慎一で、本人も「嫌ではない」とのこと。
NHK将棋講座テキストで連載しているエッセイも、
あだ名にちなんで「貴族天彦がゆく」という題名になっています。
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佐藤名人の誕生
先手・羽生善治名人、後手・佐藤天彦八段で行われた
名人戦第五局。
https://shogidb2.com/
101手目で羽生名人が投了し、4勝1敗で佐藤八段が
新名人の座を勝ち取りました。
28歳4カ月での名人獲得は史上4番目の若さとなり、
20代の名人誕生は2000年の丸山忠久九段以来16年ぶりのこと。
ちなみに羽生名人が初めて名人になったのは23歳の時でした。
今回敗れた羽生名人は、王位、王座、棋聖の三冠に後退。
佐藤新名人のコメント
一局一局大変な勝負だったが、今の自分の力は出せた。
一つ一つ積み重ねて、いい結果が出せたのはよかった。
名人は大きな立場だが、挑戦する気持ちを忘れず、
これからもチャレンジしていきたい。
歴代の偉大な先生方に少しでも近づければ。
羽生名人のコメント
内容があまりよくなかったので、結果は致し方ない。
細かいところでの考えや読みをもっとしっかりしないといけない。
(若手との対戦は)気持ちの上で特に変わりはないが、
みんな強いと毎回感じる。佐藤さんはバランスがよく、力強かった。
今後も様々なタイトルに挑戦していくことが予想される佐藤新名人。
これからの将棋界が楽しみですね!