9月22日発覚したドイツ大手自動車メーカー・
フォルクスワーゲンのディーゼル車排ガス不正操作。
世界規模で1100万台に問題があると見られ、
経営を揺るがす事態になってしまいました。
この責任をとってウィンターコルン最高経営責任者は
23日に辞任を表明。
環境性能の高さを謳ってきたフォルクスワーゲンの
この事件に、世界中が驚いています。
今回の事件の内容をまとめてみました。
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発覚した排ガス規制逃れ
9月22日、アメリカ当局の指摘により発覚した
フォルクスワーゲンの排ガス不正問題。
排ガス規制逃れのために違法ソフトが搭載された
車は1100万台に及ぶと見られています。
また、該当の車に対しては「技術的な措置で
問題解決する」とのこと。
世界的な大規模リコールの実施が予定され、
かかる費用は65億ユーロ(8700億円)とみられています。
アメリカ当局からはすでに約48万台のリコールを
するようにとの命令が下っており、制裁金は
2兆円を超えるのではないかと言われています。
フォルクスワーゲンのウィンターコルン最高経営責任者は
顧客の信頼を裏切ったことを謝罪し、辞任を発表しました。
後任はミュラー氏に
25日、ウィンターコルン氏の後任には
グループの高級車メーカー「ポルシェ」の
最高経営責任者であるマティアス・ミュラーが就任。
「フォルクスワーゲンの信頼を取り戻していきたい」と
語りました。
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問題の車種
排ガス不正操作の対象となった車は直列4気筒
ターボディーゼル「TDI」エンジンを搭載した車。
該当車種は
VWのゴルフ
ビートル
ジェッタ
アウディA3
※いずれも2009年から15年までに発売されたもの
パサート
※14年から15年に発売されたもの
以上の計5車種。
世界には1100万台が出回っていると言います。
この5車種は今回の問題対応の間、販売を中止が決定。
これらの車種はエンジン管理用のソフトウェアに
「defeat device」プログラムを挿入しており、
アメリカ当局などでの検査時に実際の走行時よりも
排ガス中の環境汚染物質を抑えて計測できるように
なっていました。
実際には基準値をクリアするどころか、
その約40倍もの環境汚染物質を排出。
環境性能が高いことを売りにしてきた
フォルクスワーゲンのイメージダウン、
そして経営への大打撃となりました。
日本市場への影響
フォルクスワーゲンの新型「パサート」は
日本でも好評で、シリーズ約1500台を受注。
問題のディーゼルエンジンを搭載した車は
欧米を中心に出回っており、現在のところ
日本に導入された車には該当車はないようです。
しかしながら、ブランドイメージがガクンとダウンした
ために、日本での販売にも影響が出る可能性は大いにあります。
ファルクスワーゲンは世界販売台数で2015年上期に
トヨタ自動車を抜いて初めて首位に立ったばかり。
通年でも首位を狙っていましたが今回の問題で
雲行きが怪しくなってしまいましたね。