エアバッグ部品によるリコール問題で
米運輸省道路交通安全局への制裁金
支払いなどの特別損益が発生したタカタ。
11月6日、2015年9月中間期の連結純損益が
55億円の赤字になったことを発表しました。
見込んでいた75億円の黒字から一転、
大転落となったタカタの収益。
今後どうなっていくのでしょうか?
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2年連続の赤字決算
エアバッグリコール問題に絡む弁護士・
原因調査費用などに約86億円、米当局に
支払う制裁金が約85億円。
それらを特別損失に計上し、今年9月の
決算で55億円の赤字を出してしまったタカタ。
昨年同期も352億円の赤字を発表しており、
2年連続の赤字決算となってしまいました。
今年は北米での自動車販売が順調で
あったため、75億円の黒字を見込んで
いただけにショックは大きかったのでは
ないかと思われます。
また、今回のリコール問題には損害賠償を
求める集団訴訟も起きており、そちらの
影響額が定かではないためまだ含まれて
いないとのこと。
原因究明に至っていないリコールの費用も
自動車会社との分担比率が決まっていません。
2016年3月期通期の純利益予想を従来の
200億円から50億円に下方修正したタカタですが、
場合によってはさらに下がる、もしくは赤字の
可能性もあるかもしれませんね。
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倒産の危険性は?
エアバッグ問題があまりにも大規模なものに
なってしまったため、一部では倒産の声も
囁かれているタカタ。
しかし、タカタ側は「資金繰りには一切
問題ない」と発言。
金融機関や自動車各社と財務支援などに
関する具体的な話は「一切していない」と
経営に問題がないことを強調しました。
今現在は問題ないとしていても、原因究明が
進み、タカタの負担比率があがれば債務超過の
危険性は否めません。
すでにホンダなどの一部自動車メーカーは
タカタ製のエアバッグを使用しないことを公言。
また、硝酸アンモニウムを使用したエアバッグを
使用しないとしているメーカーもあります。
大手顧客から見放され厳しい状況が続くタカタ。
来期以降のエアバッグ部品には硝酸アンモニウムの
代わりに硝酸グアニジンを使用していくようです。