2006年に閉園した奈良県奈良市の
遊園地「奈良ドリームランド」。
現在税金滞納による差し押さえ物件として
奈良市に預かられている奈良ドリーム
ランドの2度目の公売が11月10日に
行われました。
昨年11月の公売では買い手のつかなかった
当物件ですが、今年は7億3,000万円の
最低入札価格で大阪の「SKハウジング」が落札。
ようやく買い手の見つかった奈良
ドリームランド跡地の再利用方法は?
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奈良ドリームランドとは
1961年の開業以来人気を博し、
テーマパークの先駆け的存在として
広く知られているならドリームランド。
エリア構成は海外のディズニーランドを
真似ており、開園当時は「未来の国」「幻想の国」
「冒険の国」「過去の国」「メインストリート」の
5エリアで構成されていました。
また、当時では画期的だったアトラクション
「潜水艦」「大海賊」「モノレール」などで
人気を集めました。
しかし、1983年の東京ディズニーランド
開園より入場者数が減少。
さらに2001年のユニバーサルスタジオ
ジャパンが開業したことを受け、客足は
ますます遠のいてしまいます。
そしてその5年後2006年、奈良ドリームランドは
45年の歴史に終止符を打ちました。
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ウォルト・ディズニーを怒らせた?
奈良ドリームランドは千土地興行代表の
松尾國三氏がアメリカのディズニーランドに
感激したことがきっかけで建てられました。
松尾代表の熱意に心打たれたウォルト・
ディズニー氏はディズニーランドのノウハウを
無償で伝授。
建設時にもディズニーランド側から技術者を
派遣するなど、協力を惜しみませんでした。
この無償提供は、あくまでも日本人が日本独自の
遊園地を建設することに協力するため。
奈良ドリームランドがディズニーランドを
名乗ることを交渉し出したことで雲行きは
次第に怪しくなっていきます。
細部にまでディズニーの「イマジニア」が
デザイン・設計するこだわりがある
ディズニーランド。
ノウハウ提供や一部技術協力のみで作った
奈良ドリームランドにディズニーランドを
名乗らせるわけがありませんでした。
結果的にディズニーランドを模倣しただけの
質の低いテーマパークと判断されてしまった
奈良ドリームランドは、ディズニー氏の怒りを
買ってしまうこととなります。
そのため、後の日本へのディズニーランド
誘致の交渉は困難を極めたそうです。
奈良ドリームランド跡地の利用方法
今回奈良ドリームランド跡地を落札した
SKハウジングは大阪を中心に貸しビル事業などを
手がける会社。
跡地は開発規制区域指定が多重にかかっており、
学校や福祉施設など、公共施設のような施設にしか
利用できません。
また、遊具の撤去費用にも数億円かかると見込まれ、
そのため今まで手付かずの状態となっていました。
色々と規制の厳しい土地ですが、奈良ドリーム
ランド跡地はSKハウジングの手によって
どのように生まれ変わるのでしょうか?