日本のみならず、世界中で問題となっている
タカタ製のエアバッグ不具合の問題。
4月6日には新たな犠牲者が出てしまい、
アメリカでは10件目の重大な事故となっています。
時に命を落とすほど危険な事故につながる可能性が
あるにもかかわらず、残念ながらリコールに出していない人が
まだまだ多いタカタのエアバッグ。
これまでのタカタエアバッグ問題の流れや、
リコールの状況などまとめてみました。
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タカタ製エアバッグ破裂の危険性
タカタ製エアバッグが危険視されている理由は、
作動時に異常な破裂を起こす可能性があるため。
今回アメリカで起こった事故も、被害女性が運転していた
2002年製のホンダシビックが止まっていた車に追突。
エアバッグが作動した際に金属の破片が飛び出して
首に刺さったことが致命傷となってしまい、
女性は助かりませんでした。
この異常破裂の原因はインフレ―ターにあり、
エアバッグを膨らませるために用いるガス発生剤の
「硝酸アンモニウム」の異常な化学反応よるものと
言われています。
化学反応が大きくなることで、インフレ―ターの金属部分が
壊れてエアバッグを飛び出し、被害を及ぼします。
ではなぜ異常な化学反応が起こるのか?
それには湿気防止対策が不十分だったことが指摘されています。
硝酸アンモニウムが湿気に弱いとされ、多湿の状態に
さらされると破裂の危険度が高まるようです。
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これまでのリコール台数
タカタエアバッグ問題に関連して発表された
リコール台数は延べ1890万0637台。
過去最高のリコール台数となり、リコールにかかる
総費用は4000億円を超えると予想されます。
現在は各自動車メーカーがほぼ肩代わりしている状態ですが、
タカタの純資産は2015年12月末で約1451億円。
自動車メーカーたちが肩代わりしたリコール費用全額を
請求すれば、債務超過となる恐れがあります。
また、同じく昨年12月に米国の犠牲者が9人目となった際
リコールの動きが高まったため、今回の事故でも同様に
リコールを急ぐ声が強まることは確実でしょう。
タカタは4月中には協議をまとめ、5月の本決算には
間に合わせたい考えでしたが、事故の原因や責任がどこにあるかなど
不明瞭な部分が多くあり、まだまだ収まるのは先のようです。
これまでのリコールの流れ
年代 | 内容 |
---|---|
2008年11月 | エアバッグの不具合によりホンダで初めてリコール |
2009年 5月 | アメリカにてホンダ車で発生 |
2013年 4月 | トヨタ含め4社で世界で380万台のリコール |
2014年 6月 | 追加リコールで、助手席エアバッグも対象に。 |
2014年 7月 | マレーシアにてホンダ車で発生 |
2014年10月 | リコールがアメリカで780万台に |
2014年11月 | タカタ・ホンダがアメリカ上院で公聴会に招集 |
2014年12月 | タカタ、ホンダ、 トヨタ、BMWがアメリカ上院で公聴会に招集 |
2015年5月 | トヨタ、日産、ホンダ、ダイハツ追加リコール |
2015年6月 | マツダ追加リコール |
2015年7月 | ホンダ追加リコール |
命に関わる危険性を持つタカタ製エアバッグ。
ご自身が乗っている車がリコール対象かどうかは、
以下のリンクで自動車の型式を入力することで
確認することができます。
ご自身の安全を守るためにも一度検索してみてくださいね。