海底で「ミステリーサークル」を描くことで
話題の「アマミホシゾラフグ」が、2015年度
「世界の新種トップ10」に選ばれました!
世界では毎年約1万8000種の新種が
発見されていますが、日本での新種が
トップ10入りしたのは初めてのこと。
選出されたことでますます注目が集まる
「アマミホシゾラフグ」。
いったいどんなフグなのでしょうか?
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巣作り名人アマミホシゾラフグ
奄美大島では例年、春から夏にかけて
海底の砂地に直径2メートルほどの
謎の二重円が出現します。
これは海底の「ミステリーサークル」だと
噂され、いったいどのようにしてできるのか
不思議がられていました。
地元のダイバーらが調査した結果、3年前、
全長10~15センチほどのオスのフグが
メスの産卵用に約1週間かけて作る「巣」
であることがを突き止められたのです。
その体の星をちりばめたような模様から
「アマミホシゾラフグ(学名:
Torquigener albomaculosus)」と
命名されました。
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世界の新種トップ10とは?
毎年5月23日、アメリカのニューヨーク州立大学・
国際生物種探査研究所によって、分類学の父と呼ばれる
植物学者のカール・リンネの誕生日にあわせ、
前年度に発見された1万8000種に及ぶ新種の中から
選ばれた10種類。
それが「世界の新種トップ10」です。
ニューヨーク州立大学環境科学・林学
学部長 クエンティン・ウィーラー博士は、
毎年新種トップ10を選出する理由について
こう語っています。
多くの人たちは地球の生物多様性が
危機的状況に陥っていることに
気がついていません。
事実、これまで250年間に渡って続けられてきた
生物種(スピーシーズ)の調査で、
人類が発見して命名したのは200万種に足りません。
私達の一番正確とされる見積では、
未だ1000万種が発見を待っています。
しかも、それらの生物種の多くは
姿を消しつつあります。
生物種の絶滅速度は、私達が発見する速度と
同じくらいか、もしかしたら、それ以上かも
しれないという証拠が増えているのです。
そこで私たちは毎年約18000種が発見されている
新種の中から「トップ10」を選出しています。
世界中の研究者が新しい植物や動物、
微生物の発見に忙しく活躍し、
私達には分かっていない「無知の山」の
一角をコツコツと削り取っていることに
注意を向けてもらいたいのです。
2014年度「新種トップ10」
2014年のトップ10には
こんな生物たちが選ばれていました。
・木登りオリンギート
英名:Olinguito
・ドラゴンツリー
英名:Kaweesak’s Dragon Tree
・氷の下のイソギンチャク
英名:Andrill Anemone
・透明エビ
英名:Skeleton Shrimp
・オレンジ色のカビ
英名:Orange Penicillium
・葉っぱの尾を持つヤモリ
英名:Leaf-tailed Gecko
・アメーバ原生生物
英名:Amoeboid Protist
・クリーンルームの微生物
英名:Clean Room Microbes
・妖精昆虫
英名:Tinkerbell Fairyfly
・透明カタツムリ
英名:Domed Land Snail
世界にはまだまだ発見されていない生物も
たくさんいるはず。
今後の新種発見にも期待ですね!