6月2日、韓国で感染が拡大している
中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの
感染について、チェ・ギョンファン首相職務代行は
「国家的な保健体制を総動員して事態終息に
総力を挙げる」とコメント。
韓国国内で、隔離者は750人、初の3次感染者が
出たとの発表もありました。
さらなる拡散も懸念されるなか、
私たちはどう対処すればよいのでしょうか?
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MERSとはどんな病気なのか?
MERSは、2012年に初めて発見された
MERSコロナウイルスを原因とする、呼吸器系の新型感染症です。
コロナとは、太陽のコロナのような形をしているため、
この名前がついたそうです。
主に中東地域で確認され、続いてヨーロッパ、
2015年にはアラブ首長国連邦でも確認されました。
MERSの症状
MERSは、急性の重症な呼吸器症状で、消化器症状を伴います。
主な症状として、発熱・咳や息切れから肺炎などを起こし、
糖尿病、慢性肺疾患などの基礎疾患がある人の場合、
重症化する傾向があります。
現段階では有効なワクチンや治療薬はなく、
対症療法でウイルスが排出されるのを待つしかありません。
潜伏期間は概ね、2~14日と考えられていますが、
MERSに感染しても症状が現われない人や、軽症ですむ人もいます。
感染経路
現在のところ詳しい感染経路はよく分かっていません。
同じコロナウイルスで構造が似ている重症急性呼吸器症候群
(SARS)のウイルスでは、咳やくしゃみ、
排せつ物などを介して感染することから、
こまめな手洗いやマスクなどが予防として考えられています。
どのくらい危険なのか?
世界保健機関(WHO)の調査では、致死率は約40%と高く、
2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の約11%と比べると、
はるかに高い数値となっています。
ただし、感染しても症状が表れない人もいることから、
正確な実態はつかめていません。
日本人への危険性は?
各空港などで、入国者チェックを行っていますが、
潜伏息間があるため完全に防ぐことは困難です。
咳やくしゃみの症状がある人や、動物(ラクダなど)との接触は避け、
咳やくしゃみ・発熱などの症状がある場合は、他者との接触を最小限にし、
咳エチケット(マスクなど)が大切です。
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日本人の感染者
現在は日本人への感染は確認されていません。
しかし、完全に防ぐことはできないことを
胸にとどめておく必要はありそうです。
中東地域などを旅行された方で、帰国後14日以内に
発熱や咳などの症状がみられた場合は、
事前に医療機関に連絡の上、中東地域に
滞在していたことを告げ診察を受けることも
大切なエチケットですね。