各国首脳が集まり、国際社会が直面する様々な問題について
話し合うべく毎年開催されているサミット。
元々8か国での開催でしたが、近年のウクライナ情勢を受け
ロシアが参加停止したことにより、2014年からはG7サミットとして
7か国で開催されています。
今年は5月26日に日本・三重県志摩市で行われ、
通称「伊勢志摩サミット」と呼ばれています。
8年ぶり6回目となる日本での開催、米国オバマ大統領の
広島訪問も決まり、ますます注目度が高まっています。
今年のサミットではどんなことが話し合われるのでしょうか?
参加国など、簡単にまとめてみました。
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伊勢志摩サミット議題
毎回世界経済や情勢などについて議論されるサミットですが、
今回はどんな内容を話し合うのでしょうか。
世界経済・貿易
新興国経済の減速や原油価格の下落等によって不透明さを増す世界経済。
世界経済の成長やリスクへの対処について、前向きなメッセージを
発信するべく議論が行われます。
政治・外交問題
自由、民主主義、法の支配、人権といった基本的価値を共有し、
地域や世界の平和と繁栄のために、グローバルな視点を持って。
中東やウクライナ、北朝鮮情勢等、政治・外交問題について
議論が行われます。
気候変動・エネルギー
油価下落や地政学的不安など、変化の著しい国際エネルギー情勢を
踏まえて、エネルギー安全保障の確保は非常に重要な課題だと
位置付けられています。
保健
「感染症対策」を主要議題とし、エボラ出血熱等への対応や、
母子保健から生活習慣病・高齢化までを視野に入れた
保健サービスの確保等について議論を行う予定です。
その他開発・質の高いインフラ投資・女性についてなど、
様々な話し合いが行われます。
また、昨今租税回避として話題に上がっているパナマ文書も
主要な議題になるとのこと。
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G7サミットとは
日、米、英、仏、独、伊、加、以上7か国の首脳、欧州理事会議長及び
欧州委員会委員長が参加するG7サミット。
サミット開催の経緯は、1970年代の第1次石油危機や
ニクソン・ショックなどにより、世界経済問題に対する政策を
首脳レベルで議論する必要があると考えられたことから。
当時のフランス大統領、ジスカール・デスタン氏の提案により、
1975年11月パリ郊外にあるランブイエ城にて
第1回首脳会議が開催。
この首脳会議で首脳同士で政策協調のために議論することの
重要さがより認識され、翌年より毎年各国持ち回りで議長国を務め
首脳会議をすることが決定されました。
また、「サミット」という名称は「頂上、山頂」を意味する
英語「summit」に由来しているそうです。
日本での開催都市
年 | 開催都市 |
1979年 | 東京 |
1986年 | 東京 |
1993年 | 東京 |
2000年 | 沖縄県名護市 |
2008年 | 北海道洞爺湖町 |
2016年 | 三重県志摩市 |
なお、サミットは伊勢志摩サミットの2日間だけではなく、
関連会合は4月よりすでに始まっています。
伊勢志摩サミット関連会合日程
2016年4月10日~11日 | 外務大臣会合(広島県広島市) |
2016年4月23日~24日 | 農業大臣会合(新潟県新潟市) |
2016年4月29日~30日 | 情報通信大臣会合(香川県高松市) |
2016年5月1日~2日 | エネルギー大臣会合(福岡県北九州市) |
2016年5月14日~15日 | 教育大臣会合(岡山県倉敷市) |
2016年5月15日~16日 | 環境大臣会合(富山県富山市) |
2016年5月15日~17日 | 科学技術大臣会合(茨城県つくば市) |
2016年5月20日~21日 | 財務大臣・中央銀行総裁会議(宮城県仙台市) |
2016年5月26日~27日 | 首脳会議(三重県伊勢志摩)※伊勢志摩サミット |
2016年9月11日~12日 | 保健大臣会合(兵庫県神戸市) |
2016年9月24日~25日 | 交通大臣会合(長野県軽井沢町) |
伊勢志摩サミット
今年のサミットは三重県志摩市の賢島「志摩観光ホテル ザ クラシック」にて
行われる予定となっています。
こちらのホテルは今年の春に改装を終えたばかりで、
首脳会談は大宴会場「真珠」の間で開かれるようです。
真珠を表す円形模様のじゅうたんが敷かれ、天井は花を
イメージした内装となっているこちらの間で各国首脳が
様々な議論を繰り広げます。
伊勢志摩サミットシンボルマーク
伊勢志摩サミットのシンボルマークは、四日市市在住のデザイナーである
近藤敦也さん作成のもの。
近藤さんは難病と闘いながらも北海道洞爺湖サミットのロゴマーク公募で
見事最優秀作として採用された経歴を持ちます。
現在はグラフィックデザインの仕事に従事されています。
このシンボルマークに込められた意味は
手を繋ぐ2人で、次世代へのつながりを表現しています。
波線は、世界の人々と三重県の人々のつながりのタスキを表現しています。
サミットで培われたあたたかなつながりを
次世代へ受け継いでいこうという決意を込めています。
このシンボルマークにこめられた近藤さんの願いのように、
今回のサミットで世界がもっと繋がると良いですね。