5月17日、総務省が「2015年家計調査」の速報値を発表しました。
しかし、平均として出されている金額を全体の約3分の2が下回っている事態に、
ネット上で物議を醸しています。
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2015年度平均貯蓄額速報値
総務省の発表によると、二人以上の世帯における2015年平均の1世帯当たり
貯蓄現在高(平均値)は1805万円。
2002年以降で過去最高を記録し、前年に比べて7万円、0.4%の増加、
3年連続で増加しています。
このうち勤労者世帯では1309万円で,前年に比べ19万円,1.5%の増加に。
今回の世帯貯蓄の増加理由としては、貯蓄は預貯金の他に
有価証券などの合計額から算出されるため、株価上昇によって
有価証券の保有額が伸びたことも要因に挙げられています。
しかし、年齢別に見てみると、
29歳以下 | 255万円 |
30~39歳 | 666万円 |
40~49歳 | 1024万円 |
50~59歳 | 1751万円 |
60~69歳 | 2402万円 |
70歳以上 | 2389万円 |
60歳未満では平均に届いていません。
全年齢の約3分の2がその平均を下回っているという結果になっています。
貯蓄平均額の推移
2015年 | 1805万円 |
2014年 | 1798万円 |
2013年 | 1739万円 |
2012年 | 1658万円 |
2011年 | 1664万円 |
2010年 | 1657万円 |
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見るべきは中央値?
全体の約3分の2が平均を下回っているという事態に、ネットでは
「平均額の意味がない」というコメントがありました。
一部の富裕層の貯蓄が増えているだけで、一般家庭が
貯蓄を増やせるようになってきているわけではないため、
平均値を出すことに何の意味があるのかという疑問の声も。
さらに1割強の世帯の貯蓄額が100万円未満というデータもあるため、
いかに格差が広がっているかが分かるものにもなっています。
そこでより現実に近いとして注目されているのは「中央値」。
ある年の平均貯蓄額では
20代 183万円
30代 415万円
40代 614万円
50代 1124万円
60代 1765万円
だったのに対し、中央値は
20代 30万円
30代 130万円
40代 300万円
50代 408万円
60代 740万円
だったというデータもあります。
中央値ならまだ納得がいく金額ですね。
これからは平均貯蓄額よりも中央値に注目するべきかもしれません。